【キャンペーン】人気小説家の小説に“私”が登場?世界に1冊のオリジナル本でファンに訴求>>角川書店

「内田康夫氏作家生活30周年記念 オリジナル本プレゼントキャンペーン」

内田康夫作品の登場人物になれる、ファン垂涎のプレミアムが登場。内田氏の作家生活30周年を記念して、角川書店より、11月から刊行している『内田康夫ベストセレクション』(全15巻)予約者への特典である。内田氏の作品『名探偵は居候』と『地下鉄の鏡』いずれかの作中登場人物を希望の名前に変更し、世界で1冊の本を製作してくれるのだ。

今回のプレゼントキャンペーンを実施に至った経緯について、角川書店 編集局パブリシティ室 松谷文緒氏は次のように話す。「『内田康夫ベストセレクション』は、全15冊で3万1500円という高額商品であり、価格に見合うような希少性の高いプレゼントにしたいと考えていました。同じころ。今回印刷をしている大日本印刷より、印刷物の一部を個別にカスタマイズ可能な“バリアブル印刷”技術の提案を受けました。読者の方からは、これまでにも『作中に登場したい』という声が多くあり、登場人物の名前を変更できる企画であれば希少性も高く、ファンのニーズとも合致するのではないかと考え、内田先生にも相談し、賛同を得られたので実施に至りました」。

オリジナル本の製本は、文庫や新書に用いる「並製」「カバー装」といった制約がある。しかし、より「本らしい」見た目にするため、カバー表4部分には解説を入れ、表紙も2冊で“対”になるようなデザインにしたという。また、作品を今回の二つに選定した理由について、「本企画自体の希少性に加え『名探偵は居候』は未書籍化作品であり、より一層希少価値を高められると考えました。また、名前を変更できるという登場人物であることなどの理由から、この2冊にしました」(松谷氏)。

6月から開始している同企画は読者からの反響も良く、このオリジナル本を目的に全巻予約した人も少なくない。また、自分自身のためにという人はもちろん、「プレゼント」として注文する人も多いという。内田氏のファンだけではない顧客の総出を、今回の企画によって促進することができたのではなかろうか。
『名探偵は居候』では、「僕、“聡”です、神戸の“緒方聡”です」の“緒方聡”部分を希望する自分の氏名に変更することが可能だ。

販売期間>>2011年6月〜




販促会議 2011年2月1日号 参照

【新サービス】ブックオフでレジ決済に6種類の電子マネーを導入 利便性向上を図る

ブックオフコーポレーションは、順不導入を進めていた電子マネー「Edy」(ビットワレット運営)と「Suica」などJR各社の交通系電子マネーの導入を9月30日をもって終了し、いずれも同社の直営店全店舗(約430店)での利用を可能とした。

利用できるのは前出の「Edy」と「Suica」(JR東日本)のほか「Kitaca」(JR北海道)、「TOICA」(JR東海)、「ICOCA」(JR西日本)、「SUGOCA」(JR九州)の合計6種類。

「ブックオフ店舗での平均利用単価は約1000円で、少額決済をターゲットとする電子マネーとの親和性が高いと考えました。この導入でお客さまの利便性向上を図っていきます。また、決済方法の選択肢が広がり、それが結果として集客アップにつながればと思います」同社 経営企画部 広報担当者は話している。

一方、ビットワレットでは「おサイフケータイ」活用による「Edy」ポイントサービスの新規顧客獲得、JR各社では、交通系電子マネーの利便性向上と顧客基盤の拡大を目指している。

同社によると導入後、都内の一部店舗では総売り上げの3〜4.5%の決済金額が電子マネーによるものとなり、利用は着実に増加の傾向を見せているという。



ウェブサイトの店舗情報や店頭にて取り扱い可能な電子マネーの情報を掲出。また、電子マネーやモバイルサービス、クレジットの決済を一カ所でできるようにまとめた。





実施期間>>2011年9月30日〜
実施場所>>ブックオフ直営店(約430店舗)
告知メディア>>同社ウェブサイト、店頭
ターゲット>>ブックオフ来店客
目的>>買い物時の利便性の向上、集客アップ

販促会議 2011年12月1日号 参照

【キャンペーン】“ウォークマン”のキャンペーン 渋谷の大型ビジョンでシンクロ放映を実施>>ソニー

ソニーは、ポータルオーディオプレーヤー“ウォークマン”の「Play You.」新プロジェクト、「君の知らない音project」を11月からスタートさせた。


プロジェクトでは、YUI、清水翔太、JASMINEの3人がそれぞれに感じる「新しい音」を求めて活動。「音」の思い入れがある土地へ旅するなどして得たインスピレーションから、各々が新しい楽曲うをつくり上げるまでを追うという試みだ。


11月4日、東京・渋谷にある屋外大型ビジョンに3人が登場し、声をチューニングする様子をシンクロ放映。プロジェクトの開幕を告知した。以降、三者三様の活動の様子をキャンペーンサイトで動画配信。新しい楽曲は、12月12日に同サイトとテレビCM、及び暗闇の中、音だけに集中する一夜限りのライブ「Live in the Dark」で同時発表され注目を集めた。同ライブには438人の公募に対し、約1万人の応募が集まるほどの話題となった。


ソニーマーケティング 宣伝企画部DI&PA企画室 小堀弘貴氏は、今回の新プロジェクトの狙いを「“いい音”を知らない若い世代に、音にこだわるアーティストたちがつくる“いい音”とその想いを、“ウォークマン”がまっすぐに届けることで、その評価に気付いてもらうこと」と説明する。
渋谷にある屋外大型ビジョンでのチューニングの様子。街中で「おーっ」という声が上がった。店頭では3人のアーティストのグラフィックポスターで商品をアピールしている。

販売期間>>11月14日〜12月末
告知メディア>>地上波テレビCM、PC・携帯ウェブバナー
ターゲット>>若年層音楽ファン
目的>>“ウォークマン”シェア拡大
広告会社>>フロンテッジ、ネイキッド・コミュニケーションズ
制作会社(テレビCM)>>葵プロモーション
制作会社(ウェブ)>>コンセプト・コンセプション、ベースメントファクトリープロダクション


販促会議 2011年2月1日号 参照

【プロモーション】いつでもどこでもパソコンプロジェクト>>インテル

ターゲットの生活導線上のあらゆるポイントに広告投下 認知の拡大、購買意欲の向上に成果


半導体最大手、米インテルの日本法人は、高速データ通信WiMAX(ワイマックス)内蔵パソコンのキャンペーンを、ターゲットの導線上にあるメディアを使い大々的に行った。


11月中旬、昼の時間帯でにぎわう東京・丸ノ内の東京国際フォーラム付近で、奇妙な光景が見えられた。談笑しながら昼食を取っているビジネスパーソンの膝にはノートパソコンが置かれている。よくよく見ると、そのノートパソコンから昼食を口に運んでいるのだ。実はこれ、インテルが展開した「いつでもどこでもパソコンプロジェクト」キャンペーンの一環で、弁当箱のパッケージを広告メディアにしたもの。ミニノートパソコンを持ちーフにしたデザインで、ふたの裏側が広告となっている。


「ターゲットとなる20〜40代ビジネスパーソンの生活導線上に、あらゆる施策を配置しました。“ランチボックス型広告”もその一つです」、と話すのはインテル マーケティング本部ダイレクト・マーケティング部インターネット・プログラム・マネージャーの津乗学氏。単なる意外性だけでなく、商品の持つメッセージを効果的に伝えるため、適切な媒体をゼロからつくり出した。「開けたらすぐにインターネットに接続できるというメッセージを表現しました」(津乗氏)。


新聞・雑誌、交通・屋外広告(OOH)のほか、JR新宿駅、有楽町駅の駅前広場で開催された体験型イベント、インターネット広告など、ターゲットが1日に取る行動に沿って、徹底して接点を設けた。その中で、あえてテレビCMを打たなかったのは、「『WiMAX内蔵パソコンは屋外で使える』という商品コンセプトの伝達に最大限の効果を狙ったため」(津乗氏)。


購買意欲の向上、認知の拡大を目的に、約1ヶ月にわたって行った今回のキャンペーン。イベントでのアンケート結果からは、回答者の90%がWiMAX内蔵パソコンの購入意向を示し、84%が屋外でのパソコン使用を希望した。スマートフォンをはじめとするインターネット端末の登場がにぎわいを見せている中、屋外でのインターネットへの接続のしやすさをアピールし、利便性や認知度を高めることができた。


山手線と広島電鉄をジャック
通勤時、感夢中の移動時間で接触頻度の高いOOH広告を厚くした。写真はノートブックPC型の車内広告を展開した山手線。12月には広島電鉄でも同様の広告を実施。そのほか、品川駅自由通路にある44面のデジタルサイネージも使用した。
参加型イベントで商品認知と購買意欲を向上
WiMAX内蔵パソコンを実際に触って、モバイル・ブロードバンド体験ができるイベントを開催。WiMAX内蔵パソコンの実機に触れて体験できる「タッチ&トライ」コーナーのほか、参加者全員にプレゼントが贈られるゲーム大会、商品が当たる抽選会などを実施した。リアルに体験してもらうことで、購入意欲の換気に大きく貢献した。
異色の媒体で注目を集める
異色のランチボックス型広告。東京国際フォーラムのネオ屋台村をはじめ、丸ノ内、新宿の特定店舗で販売(1個390円〜500円)。キャンペーン期間中で用意した1万個は完売した。そのほか、カートランク広告や、ヒューマノイド広告など、新たにつくり出した媒体に注目が集まった。









販売期間>>2010年11月12日〜12月12日
ターゲット>>20〜40代ビジネスパーソン、パソコン購入希望者、モバイルPC利用者
手法>>新聞・雑誌、交通・屋外広告(OOH)、体験型イベント、インターネット広告など、ターゲットの生活導線上のあらゆるコンタクトポイントにメディアを配置。WiMAX内蔵パソコンの認知向上、ベネフィット理解獲得、購入意向喚起を目的とした。






広告会社>>電通[101-00612]※数字は当社ウェブサイト「日本の広告会社」(www.ad-navi.jp)の企業コードです。
制作会社>>ヴァンクラフト+アドビジョン[101-00461]+ミツエーリンクス[131-00328]+メディアコンシェルジュ[155-00141]


販促会議 2011年2月1日号 参照

【コラボレーション】人気雑誌の30周年記念で「さすらいアフロ田中」がおにぎりとコラボ>>小学館

小学館は、今年創刊30周年を迎えた人気コミック雑誌『ビックコミックスピリッツ』の記念企画として、流通、ファッションメーカー、玩具メーカーほか数々の企業とのコラボレーション企画を展開している。

特に流通では、この秋に同じく30周年を迎えたミニストップや吉祥寺パルコと大々的なコラボレーションキャンペーンを実施した。「ミニストップ30周年スマイルフェア」では、『めぞん一刻』『伝染るんです。』をはじめ、人気作品のキャラクターを使用したおにぎり、菓子パンなど18品目のコラボ商品を販売。また、コラボグッズのプレゼント企画なども実施した。

吉祥寺パルコでは特設会場で記念展を開催。連載作家陣の「30周年おめでとうイラスト」や「スピリッツ30周年」の年表などの展示、Tシャツなどのコラボアイテムを販売した。この記念展は渋谷パルコ、名古屋パルコを巡回して開催した。

「スピリッツ30周年記念事業を通じて、ミニストップ、パルコの皆さまとお祝いムードを盛り上げるとともに、今まで支えて下さっている読者の皆さまへ感謝の気持ちを還元していきたいです。同時に幣誌の新たな読者層の獲得につながればと思っています」(小学館 マーケティング部コミック宣伝課 出村大進氏)。
『ビックコミックスピリッツ』に登場した人気キャラクターが勢揃い。ファンにはたまRないコラボ商品が目白押し。

実施期間>>11月16日〜12月5日(「ミニストップ30周年スマイルフェア」)、11月19日〜28日(「スピリッツ30周年記念meets PARCO」)
実施場所>>全国ミニストップ店舗、吉祥寺パルコ7階特設会場



販促会議 2011年2月1日号 参照

【デザイン】ブルースハーモニカの世界観を前面に打ち出し、潜在顧客を掘り起こす>>鈴木楽器製作所「ブルースハーモニカの扉」

憧れのロックバンドのように、ハーモニカをかっこよく吹き鳴らしたい。そう考えるハーモニカ未経験者は多いのではないか。しかし、バンドのような吹き方は、メロディー演奏が主体である既存の教則本では、習得しづらい部分も多かった。そこで、かっこよく吹き鳴らすプレイスタイルおよびロックなどのツールでもある“ブルース”を題材にした、ハーモニカ奏法が体感できる商品を鈴木楽器製作所が企画。初心者に向けた楽器とのセット「ブルースハーモニカ奏の扉」が11月3日に発売された。

パッケージの表紙には、黒人男性のイラストを大きく配するなど、ひと目みたら忘れられないパッケージになっている。そうした理由について、同社 営業部 山内清太氏は「音楽に興味がない人でも思わず手に取ってしまうような強いインパクトを与えることを狙いました。音楽マニアでブルースに精通しているデザイナーを起用することで、黒人男性のイラストのみならず細部にわたってブルースの雰囲気が堪能できるパッケージに仕上がっています」と話す。、また、表紙からのぞくハーモニカは、男性が吹いているようなデザインの一部になっており、通常の教則本とは違う雰囲気を、パッケージからも伝えている。

今回、体験入門セットということで、ハーモニカ、お手本演奏CD、ブックレットを同梱。それにより、新たな販路開拓につあがった。「通常、楽器店で多く販売されるハーモニカが、書店やCD店でも取り扱われ、顧客接点の場を通常より多く設けることができました。また、パッケージデザインのクオリティの高さとインパクトにより、お客様のみならず、取扱店の期待感を高められました」(山内氏)。

発売に合わせてCDを実際に演奏しているミュージシャンによるライブツアーやトークイベントも全国13ヵ所で開催。発売日に開催したインストアイベントの即売会では、用意した商品がすべて完売するほどだったという。「3月までに5000個の販売を目指しています。初回生産分はすべて販売店への出荷が完了しました。今後も多くの人との接点を持つことで、新たなハーモニカ市場を開拓していきたいです」(山内氏)。

表紙から覗くハーモニカは、男性が吹いているようなデザインの一部になっている。
表紙を開いた状態

販売期間>>11月3日〜


販促会議 2011年2月1日号 参照

【顧客密着型イベント】イベント開催で売上アップ 会員登録の促進にも効果>>モンベル

地域の特色を生かした展開などバリエーションはさまざま
総合アウトドアメーカーのモンベルでは、全国69店舗のモンベルストアを中心にイベントを企画・運営している。イベントコンテンツは本部が企画し、各店舗が肉付けをしていく方法で、それぞれの地域の特色を生かした展開が特徴だ。


イベントはアウトドア・イベントと店舗内で行われるインドア・イベントに大きく分かれる。また、その中でも有料・無料イベント、会員・非会員イベントに分類でき、そのバリエーションはさまざまだ。顧客のニーズに合わせたコンテンツを提供することで、商品の購買に結び付けている。





トータルコーディネートをディスプレイ
アウトドア初心者に訴求
インドア・イベントでは、「山歩きの始め方」「屋久島の歩き方」「テントの組み立て方」など、初心者向けの座学を中心に月1〜2回のペースで開催。営業時間内に実施しているので、来店客が当日に飛び入りで参加することも可能だ。告知は店頭チラシとウェブ上、店内で来店客との会話の中で案内する方法をとっている。20人ほど少人数制で、参加者一人ひとりとコミュニケーションを取るスタイルを心掛けているという。


「山歩きを楽しむ女性が増えている背景も、イベントを盛況にしている一つの要因だと思います」と話すのは、同社 広報部部長代理の半田久氏。そんな、“山ガール”を店頭に呼び込み、登山用品、ウエアーの販売の結びつけるために、女性限定イベントの開催や女性スタッフを拡充するなどの工夫もしている。また、イベント時には、山登り用のトータルコーディネートを店頭にディスプレイすることで、初心者に向けた訴求も行っている。「登山ブームの一方で、山登りに必要な情報や装備がないまま入山し、危険な目に遭う初心者も増えています。そうならないために基礎知識を学びたいというニーズおうまくマッチしたいと思います」(半田氏)。イベント開催日の店舗売上は、1日あたりの平均値をほとんど超えることからも、着実に効果を上げていると言える。
 
保険ツアーの成功率もイベントでアップ

モンベルはアウトドア・ライフスタイルを提案するというコンセプトから保険やアウトドアツアーも商品として取り扱っている。イベントを開催することで、地図やコンパス、ヘッドランプなどのアウトドア必需品の購入以外にも、そうしたサービス・商品の申し込みにもつながっているそうだ。モンベル南大沢店店長の石原昭則氏は次のように話す。


「『屋久島の歩き方』など、具体的なプランのあるセミナーイベントでは、損害保険販売の資格を持ったスタッフがサービスやツアーを案内しています。また、インドア・イベントに参加したお客様が、スキーやトレッキング、カヌーなどの自然体験ツアーに興味を持っていただけるように、まず高野山のトワイライトハイクなどの身近な場所での体験イベントを行って、アウトドア・ライフの楽しみに触れてもらう機会もつくっています」


イベントを通して、27万人うを有する同社会員クラブ「モンベルクラブ」への登録促進も図っている。会員になると、有料イベントについては割引価格で参加可能になるなど、多くの特典が付いていることから、イベントをきっかけに参加者が会員になることも多いそうだ


無料イベント、ヘビーユーザーは会員にと、イベントで顧客と接点を持ち、自然なかたちで商品やサービスの購買意欲を刺激する方法の好例と言えるだろう。
今後、若者向けのトレッキングなどを中心に、イベントやツアーの回数を増やしたいとしている。

1.高いイベント後の購入率
インドア・イベント「地図の読み方」。登山ビギナーのために登山地図の読み方を教えている。各イベントで紹介したグッズを購入していく割合は非常に高い。
2.装備はすべて自社製品 体感型イベントで商品力を訴求
高野山でのトワイライトハイク。スタッフ以外は女性ということが多くなっているという。スタッフが身に付けているウエアーや使用するグッズはすべてモンベルブランド。
3.ツアーも人気 店内イベントからの申し込みも
屋久島トレッキングは人気が高いツアーイベントの一つ。気候の変動が激しい屋久島では、事前の装備が必要不可欠。イベント時期には店内に特別コーナーを設けている。
4.店時・展覧会の実施で、アウトドア・ライフスタイルの魅力を伝える。
店内では山岳写真展なども実施。自然の魅力を伝えるイベントで、アウトドア・ライフの啓蒙も行っている。







販促会議 2011年2月1日号 参照