リーバイスは8月9日、世界24ヵ国で一斉に、「リーバイス」ブランドのキャンペーン「GO FORTH」を開始した。サンフランシスコ、ブリュッセル、バンガロー、香港、東京の世界5都市にデザインハブを設けるなど、グローバル体制の推進を機に実施。ブランドの背景となる開拓者精神を込めたメッセージの周知を知る。
 
グローバルトームを結成して議論
 
1873年の設立以降、138年の歴史の中で、ブランドとしては初の世界24カ所キャンペーンとなる今回、ワイデン+ケネディ(W+K)ポーランドを中心に、アムステルダム、東京、上海の各オフィスからクリエイターが集まったグローバルチームが結成された。日本版での広告では、東京オフィスの志伯健太郎氏がコピーを手がけた。「GO FORTH」は2009年にアメリカで始めたキャンペーン。聖書の一筋にも登場する文言で、「前へ進む」「出発する」ろいった意味を持つ。ジーンズとゆかりの深い開拓時代の精神を背景に、「目の前の苦難、低迷する社会情勢に立ち向かえ」といったメッセージを打ち出し、よりよい世界を作り上げようとしているパイオニアを称えようとするものだ。
 
今回は、リーバイスのグローバル体制推進を機に、世界での同社の存在感を高めるため24ヵ所で同様のメッセージを発信する。Facebookを起点に、一部の国ではテレビCMを放映。日本ではオンライン動画を配信するほか、ファッション誌や一部のカルチャー誌、Web媒体に広告を出稿。CMの演出に携わったのは、これまでナイキなどのテレビCMを多く手がけ、ドイツで映像作家、アーティストとしても活躍するラルフ・シュマーベルク氏。
 
企画が立ち上がったのは、2010年12月頃だった。オランダ、日本、中国の各オフィスのクリエーターにW+Kポーランドへ集合するように収集がかかったのだ。アムステルダムから3人、東京と上海からはそれぞれ2人が集い、現地クリエイター20人ほどが合流して、グローバルチームが結成された。
 
「GO FORTH」のブランドメッセージを踏まえて。各国でどのような表現を行えば世界全体に「リーバイス」が伝えたいことが届くのか。900平方メートルの広さを持つ会議室に集まった約30人のクリエイターたちは、切り取り式の大判メモをちぎってはアイデアを書き付け、壁に貼るという作業を永遠と繰り返した。それを時折、同社のクリエイティブディレクターが確認し、不十分なアイデアは、容赦なく廃棄されたという。
 
「次々とアイデアを出していくのは、相当にキツいものでしたが、半面楽しくて、エキサイティングな取り組みでした。どこか合宿のような感覚も覚えました」と志伯さんは振り返る。
 
プレゼンテーションは2月。その後企画を進めていく最中で起きたのが東日本大震災だった。当初のコピーはやや過激な内要で、このままでは、被災した日本人の心情に合わないおそれがあったため、志伯さんは急きょコピーを書き換えた。企画スタート時にはチュニジアで「ジャスミン革命」が、キャンペーン開始直前には、「ロンドン暴動」や「アラブの春」がぼっ発。世界の情勢は、「困難に立ち向かおう」というメッセージがあまりにマッチしていた。
グローバルトームを結成して議論
1873年の設立以降、138年の歴史の中で、ブランドとしては初の世界24カ所キャンペーンとなる今回、ワイデン+ケネディ(W+K)ポーランドを中心に、アムステルダム、東京、上海の各オフィスからクリエイターが集まったグローバルチームが結成された。日本版での広告では、東京オフィスの志伯健太郎氏がコピーを手がけた。「GO FORTH」は2009年にアメリカで始めたキャンペーン。聖書の一筋にも登場する文言で、「前へ進む」「出発する」ろいった意味を持つ。ジーンズとゆかりの深い開拓時代の精神を背景に、「目の前の苦難、低迷する社会情勢に立ち向かえ」といったメッセージを打ち出し、よりよい世界を作り上げようとしているパイオニアを称えようとするものだ。
今回は、リーバイスのグローバル体制推進を機に、世界での同社の存在感を高めるため24ヵ所で同様のメッセージを発信する。Facebookを起点に、一部の国ではテレビCMを放映。日本ではオンライン動画を配信するほか、ファッション誌や一部のカルチャー誌、Web媒体に広告を出稿。CMの演出に携わったのは、これまでナイキなどのテレビCMを多く手がけ、ドイツで映像作家、アーティストとしても活躍するラルフ・シュマーベルク氏。
企画が立ち上がったのは、2010年12月頃だった。オランダ、日本、中国の各オフィスのクリエーターにW+Kポーランドへ集合するように収集がかかったのだ。アムステルダムから3人、東京と上海からはそれぞれ2人が集い、現地クリエイター20人ほどが合流して、グローバルチームが結成された。
「GO FORTH」のブランドメッセージを踏まえて。各国でどのような表現を行えば世界全体に「リーバイス」が伝えたいことが届くのか。900平方メートルの広さを持つ会議室に集まった約30人のクリエイターたちは、切り取り式の大判メモをちぎってはアイデアを書き付け、壁に貼るという作業を永遠と繰り返した。それを時折、同社のクリエイティブディレクターが確認し、不十分なアイデアは、容赦なく廃棄されたという。
「次々とアイデアを出していくのは、相当にキツいものでしたが、半面楽しくて、エキサイティングな取り組みでした。どこか合宿のような感覚も覚えました」と志伯さんは振り返る。
プレゼンテーションは2月。その後企画を進めていく最中で起きたのが東日本大震災だった。当初のコピーはやや過激な内要で、このままでは、被災した日本人の心情に合わないおそれがあったため、志伯さんは急きょコピーを書き換えた。企画スタート時にはチュニジアで「ジャスミン革命」が、キャンペーン開始直前には、「ロンドン暴動」や「アラブの春」がぼっ発。世界の情勢は、「困難に立ち向かおう」というメッセージがあまりにマッチしていた。
ブランドマントラ
日本語で表したブランドマントラも志伯さんが手がけた。
末文の「迷わず、踏み出せ。」が「GO FORTH」とリンクする。
末文の「迷わず、踏み出せ。」が「GO FORTH」とリンクする。
テレビCM「Legacy」篇
全編を通じてアメリカ人作家で詩人のチャールズ・ブコウスキーの「The laughing Heart」が音読される。「You life is your life.」で始まる同作を、志伯さんは内省的な日本人の気質に合わせ「自分の人生は自分のものだ」と翻訳した。
企画製作>>widen+Kennedy PORTLAND+@radical.media
ブレーン 2011年11月1日号 参照

 
 
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